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その話が浮上したのは、渋谷の会社での勤務初日のホームルームの時間だった。
私の学校には、ホームルームがある。
その時間を使って連絡に充てたり、学校行事の準備や学生間の親睦のために使うのだ。
開始早々、担任が求人の話を切り出してきた。
「**保育園で産休の代替要員を募集しています。1つは8月から来年の3月31日まで。もう1つは10月から3月31日まで。やってみたいヒトは後で私のところまで来て下さい」
そこは、私の通学定期の範囲内だった。
やるしかない―。
しかし、できるとしたら10月からだろう。
全社員の前で入社の挨拶をしてしまった手前、8月からの勤務は気まずいだろう。
一晩考えて9月まで渋谷の会社にお世話になることに決め、ごあいさつに行った保育園とは10月からの勤務開始で話をつけた。
保育園としては8月からの勤務を望んでいたが、丁重に断った。
仕方がない。
夏休みはその会社の他にもう1つばかりバイトをして稼ごう。
戦力外通告を受けたのは、何のバイトをしようかと考えていた矢先のことだった。
自分が必要とされていない感覚―。
前回に引き続き2回目だ。
どうして自分ばかりがそんな目に遭わなければならないのだ。
もっと鈍感に小器用に生きることができれば、同世代の友人のように後輩や部下を指導する立場になっていたり結婚にもしあわせを見出せていたかも知れない。
私は感覚の鋭さと自分のなかに起こったことをうまく処理できない性質を嘆いた。
そして、そのような子どもに産んだ母をなじった。
自分に向いた仕事ができ、給料だってよくなり、すべての物事はいい方に進んでいるのに。
8月から保育園で働けることになっていたにもかかわらず。

「社員の私情で勤務中にmixiやってるスタッフを選ぶ会社なんか、こっちから辞めてやるわって思って頑張れよ。天職ならやる気も湧いて能力を発揮できるよ」(要約)
落ち込む私に対し、彼はそうなぐさめてくれた。
保育の仕事は天職といえるだろうか。
実習で向いていないと感じる場面が多々あった私にとって、それは疑わしいことだった。
それでもまずは変にこわばってかしこまらず、働いてみよう。
保育を志したのは、ひと見知りの殻を破りたいからでもなかったのか。

そのスタンスが功を奏し、私はいま楽しく働いている。
先輩の先生方は働く側に立って仕事を教えてくれたり、保育のコツに関する様々な助言をくれる。
一番下っ端の仕事は、どこに行っても掃除だ。
保育中は掃除だけでなく、普段もちょこまか動きまわる。
澱のように重なったものが、汗と一緒にだらだらと流れていくのを感じる。
そしてなにより、子どもがかわいい。
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