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5月7日 (日) 7:00AM

私はまだ新潟にいる。
右側には彼が私のほうを向いた姿勢で横たわっている。
2人とも衣服は何も着けていない。
携帯のアラームが起きる時間だよと知らせる。
「あと1時間寝てようよ」
眠気の取れない私はまどろむ彼に同意し、目を閉じる―。

5月6日 (土) 10:00PM

寺泊を出たあと、私達は新潟市内に向かった。
レインボータワーに昇ったり、新潟県花・チューリップの花壇が両脇に飾られた万代橋を手を繋いで歩いて時間をつぶしたのちに、彼の友達・白井さん(仮名)と会ったのだった。
この日仕事だった白井さんは、夜でないと会えない。
彼を友達に会わせてあげたかった。
そして、私も彼の友達に会ってみたかった。
2つの気持ちがかさなって、ご対面に至ったのだった。
日曜日に入れたバイトは、なんとか休みを取ってある。
最終日はお互い、家でのんびり過ごす予定になっていた。
思った通りの好人物だった白井さんは帰り際
「このあとどうするの?」
と聞いて来た。
「高速乗って帰る予定です。途中で仮眠取りながら」
彼は答える。
「へぇ~、のんびり帰るんだよ。なんだったらラブホ泊まってけば?」
「なんてこと言うんですかっ!!」
気恥ずかしそうに照れながら白井さんのジョークに突っ込む彼と、うつむいて顔を赤くする私。
とはいえ、彼はすでにそのつもりだったらしかった。
そして私にも、ココロの準備はできていた。
私は彼に抱かれることを選んだ。
1年前のこの日、手をひかれ新宿で山手線を降りないでいた私自身にあてつけるかのように。

5月7日 (日) 8:00AM

2度目のアラームが鳴っても、一向に起きる気配は見られない。
ホテルのチェックアウトは10:00AM。
おフロに入って身支度をするのがやっとだろう。
「起きないといたずらするぞお」
私は彼の耳の周辺をなめる。
3度くらい試みたところ彼は感じはじめ、私を愛撫しはじめた。
一昨夜も昨夜も、彼は最後までいかなかった。
今度こそはうまくいきたいのだろう。
だけど、彼は結局私としている状態でいくことはなかった。
ぎりぎりの時間でやっと、手で彼はいった。

5月7日 (日) 3:30PM

渋滞などどこ吹く風と言わんばかりに、ブランチの時間も含めて5時間ほどで私の自宅に到着した。
外は天気予報通り、大雨だ。
両親のいる自宅前にクルマを停めてもらうのは気が引けたので、家の隣に建っているアパートの駐車場にクルマを停めてもらう。
ユメのような3日間が終わって、次に会えるのは来週の日曜日。
それまでが長すぎる。
次に彼にネックレスをつけてもらえるのは、もっと先だろう。
来週の日曜は知穂夫妻に会うことになっているし、再来週は校外授業で私は静岡に行ってしまう。
「どこでもドアがあればいいのに」
旅の途中、彼は2、3度その言葉を口にした。
お互い慌ただしい平日を過ごしているため、会えるのは自然土日に限られる。
土曜でさえ、彼は休日出勤がほとんど。
私はクワイヤーの練習に出ていることが多い。
会えるとしたら、夜からになりがちだった。
雨足のよわまっている時間を見計らえばすぐに出られるのに、私はなかなかクルマを降りられない。
うつむき加減で名残を惜しむ。
シートに根を張っているかのように動こうとしない私の肩を彼は抱き、いい子だねと言うような仕草で頭をぽん、ぽん、とかるく叩く。
離れたくない―。
私は彼の胸に自分の胸をかさねる。
腕を首にまわす。
奥手な彼をリードするかのように。
このヒトは、私にとってかけがえのない恋人なのだ。
彼の右肩にもたれていた顔を上げ、目を閉じて彼の顔に近づける。
長いキスを何度もしたのち、私はようやくクルマを降りた。

アナタは私に希望をくれました。
アナタは私にとって宝物で、大切なヒトです。


恋人岬でハート型のプレートに書いた言葉。
「ずっと一緒にいようね!」
という彼の大人びた読みやすい字の下に書かれたそれに鎖を通し、鍵をかけた。
いつかまたふたりでここに来る日まで、どうかこのまま幸せでいさせて欲しい。
愛する勇気と愛されるだけの度量が、ようやく備わりはじめてきている。
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