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「どうしたのOO(私の苗字)さーん。今日はかわいい恰好してるじゃない」
渋谷にある行きつけのヘアサロンに着くなり、担当の美容師にツッコミを入れられる。
「ふふっ、実は・・・」
と、彼氏ができたことを報告する。
彼氏・・・その言葉で表現される存在なんだ。
それに対して実感を持つことができはじめたのは、最近のことだった。
私は改めて、彼との出会いから現在までについてを話す。
過去にも話しているが、整理すべく再度話す。
「今まで出てきた男性の数が多すぎてわからない」
という彼女のために。
話の途中、私はのろけがてら不安を口にする。

「実はゴールデンウイーク中に温泉に行くことになったんです。だけどまだ手も繋いでなければキスもしてなくて、何かあるのかなあって思っちゃうんですけど~」

彼とは連休中の5月5日から1泊2日で新潟の柏崎温泉に行くことになっていた。
新潟は入社以来彼が7年間住んだ第2か第3の故郷。
(おそらく彼が小学校卒業まで住んだ私の地元より思い入れがつよいかもしれない)
彼が学生時代の友達とも別れて過ごし、新たな居場所をつくり上げた街を見てみたかった私にとって、新潟はぜひ行きたかった。
とはいえ、いきなり温泉とはどぎまぎしてしまう。
「何かあるかもよぉ」
美容師はにやりと笑いながらロットを巻き続ける。
「でもまだ手も握ってないんですよ~」
私は照れる。
「もし彼が結婚するまで純愛を貫く、って言ったらどうする?」
美容師は私に質問を投げかけた。
「えーっ、それもアリかなって思っちゃいますね」
実際、今のままでもいいとも思っていた。
ふたりでいるだけで、とても楽しいのだから。
「伊達に何年も『友達以上恋人未満』してないですよ」
私は明るく自虐的な言葉を続けた。

反面、つきあってキスはおろか、手すら繋いでいないのは不安だった。
さすがにこればかりは、私からは誘えない。
かわいく誘うのも1つの方法だと雑誌などに書いてはあるが、女に生まれた以上、やはり男性からエスコートされたいものだ。
髪を梳き、パーマをかけて軽くなった髪に満足して店を出た私はしばらく周辺のショップやLOFTをぶらついた後、後楽園に向かった。
今日のデートは、東京ドームでの野球観戦なのだ。
彼は20年来の阪神ファンだった。

野球は6-1で阪神のボロ負けだった。
私達は池袋に移動して、先月はじめに行ったスペインバルで飲みなおすことにした。
彼と乗る予定だったラクーアの観覧車を横に、後楽園の駅へと向かう。
観覧車には先週、お台場で一緒に乗っていた。
彼は私の隣に座ったものの、何かアプローチをしてくるわけでもない。
このヒトにとっては、隣に座るだけでも冒険だったのかも知れない。
よかった、カウンター席で鍛えておいて。
その時のことを思い出しながら、私は彼と並んで歩き続けていた。
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