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あのヒトが今日、荼毘に付された。
今はもう小さい壷のなか。
もう歌声を聴くことができない。
その事実を叩きつけられる。

毎日違うバンダナを巻いた姿で、彼女は最期まで生き抜いた。
アルバムの収録曲を選んだり、同じ病気で苦しむヒトを助けるNPOを設立しようとしたという。
闘病だけでも大変なことなのに、そのバイタリティには舌を巻いてしまう。
彼女のバイタリティの根底にあるのは、ただ歌いたい一心にある。
だけど彼女はもう、歌えない。

生きている私達にできることは、いっぱいある。
一番大切なのは、1日1日を大切に過ごすこと。
これは、私が病気で苦しかった時期に母がつねづね言っていた言葉。
積み重ねているうちに、5年も経っていた。
喉元過ぎれば熱さを忘れてしまいそうな27歳の秋、彼女の死を通してこの言葉を思い出した。
10やらねばならないことがあったとしたら、0.1でも近づければいい。
後退したり進んだりしながらだってかまわない。
それでも進みたいという気持ちがあれば、それが原動力に繋がるのだから。

本田美奈子さんはもう歌うことができない。
彼女にとってはものすごく悔しいことだけど、彼女の歌はCDなどに残されている。
それらによって、これからも多くのヒトの心を打ちつづけるものと信じたい。
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